覚えられませんっ

元「覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録」。遅ればせながらブログ移行してみた次第。

「デジタル手帳」の仕事術^^;;-Google Calendar編その2

Outlookからのエクスポート

OutlookからGoogle Calendarへのデータ移行のお話しの続きです。
まずはOutlookからcsv形式のファイルをエクスポートします。「ファイル-インポートとエクスポート」からウィザードを起動し、「ファイルへエクスポート→テキストファイル(Windows,カンマ区切り)」と辿っていきます。場合によってはここで「この機能は現在インストールされていません」というメッセージがでます。この場合はOfficeのCDが必要になります。標準のオプションでインストールしている場合はメッセージがでると思いますので、前もって準備しておく方がいいかもしれません。
インストールが完了しウィザードが継続したら「エクスポートするフォルダの選択」で「予定表」を選び「次へ」、エクスポートファイル名で適当な名前を付け「次へ」。すると「フィールドの一致」なんてボタンが出てきますが、Google Calendarに移行する場合はたぶんいじらなくても大丈夫ですので、「完了」を押しましょう。「エクスポートするデータの期間」を設定し(デフォルトでは前月分から三ヶ月後までのよう)「OK」。これでデータが書き出されます。

CSVファイルを分割する

このcsvファイルをそのままインポートできてばっちり使用できればいいのですが、いやもしかしたら普通の人はできるのかもしれないのですが、私の場合はそうはいかなかったので、そのへん書いておきます。
まず、この予定表データをすべてあなた自身の予定表に入れるのならば面倒は少ないのですが、それではGoogle Calendarに移行するメリットはあまりない、といわざるを得ません。ここで「共有」という観点からあなたの予定表データを見直す必要があるのです。
あなたの予定表データの中には、「誰にも知られたくない予定」もあるでしょう。また「家族に知らせるべき予定」もあるでしょうし「同僚には知っておいてほしい予定」などもあるでしょう。また、「公開しておくと売り上げにつながる可能性がある」とか「Beatlesのコピーバンドをやっていて次の日曜にクラブ出演予定。公開しておけば飛び込みの客が来る可能性もあるな」など、一般に公開したい予定もあるはずです。子供の学校の行事予定をOutlookに入れていた、などというお母さんは「〜県立〜高校〜年度行事日程表」などと名付けたカレンダーを作って公開すれば同じ学校のみなさんから感謝されるでしょう。*1
予定表データを、このように「誰と共有するか」という観点から分類して、いくつかのCSVファイルに分割し、それぞれ別々のカレンダーにインポートすること。これをやらないとGoogle Calendarに移行する意味はあまりなくなってしまうと思います。

CSVファイルの編集

さて、まず書き出したCSVファイルを編集しなければなりません。CSVファイルはテキストファイルですから、「メモ帳」をはじめどのアプリケーションからでも開けますが、Outlookを使われている方の多くはエクセルをお持ちだと思いますので、エクセルから開くことをお薦めします。エクセルをお持ちでない場合はフリーソフトにCSVを表形式で編集できるエディタ(椿など)がありますので、こういったものをお使いになるとよろしいかと思われます。
ファイルを開くと、1行目が表題(フィールド名)になっているはずですが、ここから「分類」という列を探してください。ここにはOutlookでいう「分類項目」が入っています。予定表データに分類項目を設定していた方は、うまくするとこの分類項目が、「家庭」は家族と共有、「仕事」は同僚と共有、という具合にほとんどそのままGoogle Calendarの共有設定にあてはまるかもしれません。分類項目を設定していなかった方は、共有相手とデーターの内容を考慮して項目を入れていきましょう。エクセルであればオートフィルやオートコンプリートも使えますので、Outloookでひとつひとつ設定するよりは楽なはずです。
とまあ、本来編集はこれだけで済むはずなんですが、私はひとつ困った経験をしました。Outlookで「イベント」にあたるデータ、つまり終日の予定ですね。書き出したCSVファイルでは「終日イベント」列にTRUEが入っているものがそれにあたるのですが、こいつを確認してみると、たとえば1月1日の終日イベントとして入れた予定は「開始日1月1日開始時刻0:00。終了日1月2日終了時刻0:00。」となっていませんか?私のOutlookの使い方は自己流もいいとこなので、ちゃんと使っている方はそうならないのかもしれませんが。じつはこのままインポートすると、この予定は「終日のイベント」扱いにならず、「ぶっ通しで続く24時間の予定」となってしまうようです。これを回避するには、「終日イベント」がTRUEの行の「開始時刻、終了日、終了時刻」のセルをすべて空欄にしてしまうことです。こうしておくと開始日の終日イベントになってくれるようですよ。
さて、ここまでできたら「分類」をキーにしてソートします。エクセルなら「分類」の列を選択して「データ-並べ替え-選択範囲を拡張する-最優先されるキー=分類-範囲の先頭行=タイトル行」で「OK」。すると分類項目ごとにまとまってくれるので、これを新しいファイルに項目ごとにきりわけて「なんたら.csv」と名付けて保存していけばいいわけです。あ、それぞれのファイルの先頭行に最初のCSVファイルの1行目=フィールド名をコピーするのを忘れないでくださいね。

新しいカレンダーの作成

さて、かりに3つのCSVファイルができたとします。自分ひとりだけで見て、誰とも共有しない「個人.csv」、家族の間だけで共有したい「家族.csv」、趣味でやっているバンドの出演予定で、公開したい「バンド.csv」とでもしておきましょう。
「設定-カレンダー-マイカレンダー」で「新しいカレンダーの追加」を選びます。前回触れたように、タイムゾーンアメリカ合衆国にならないよう注意してくださいね。「すべてのユーザーと共有」の部分は「個人.csv」「家族.csv」は「自分が招待した人以外にはカレンダーを誰にも公開しない」、「バンド.csv」は「このカレンダーのすべての情報を一般に公開 (検索の対象となる)」を選びます。
「家族.csv」だけは「特定のユーザーと共有」セクションで「新しいユーザーを追加する」必要があります。これも実に簡単で、家族個々のメールアドレスをユーザーとして追加し、権限を設定するだけです。家族が修正や変更ができるようにしたければ「予定の変更権限」を与えればよいですし、勝手に変更されたら困るという場合は「閲覧権限」までにしておけばいいわけです。また、「個人.csv」の中身まで詳細に見られたくはないが、予定が入っていて暇じゃねえよ、ということだけは知らしめておきたい、なんて時には「閲覧権限(予定の時間枠のみ)」を設定する手もあります。
新しいユーザーとして追加されたメールアドレスには、カレンダーのURLが入ったメールが届きます。共有するメンバーがそれぞれ自分のGoogle Calendarを作っていれば、自分が共有しているカレンダーは「マイカレンダー」か「他のカレンダー」に表示されることになります。左のチェックボックスにチェックを入れればそのカレンダーを表示、はずせば非表示にできます。

ファイルのインポート

「設定-カレンダーのインポート」からインポートします。予定を保存するカレンダーの選択を間違えないように注意。一度インポートしてしまうと、既存のデータを残してインポートしたデータだけ削除することは困難っぽいですから、公開のカレンダーに秘密の予定をごっそり入れてしまったりすると大変です。
私の場合、インポートできないデータがたいていいくつか出てしまいます。ちゃんと検証するような根気は私にはありませんが、「絶対にインポート漏れがあってもらっちゃ困る」という方は、インポートできなかった件数をちゃんとひかえておき、Outlookと照らし合わせながら確認してみる必要があるかもしれません。

携帯からGoogle Calendar

Zaurusユーザーの私としては、Google Calendarの最大の難点はリナザウNetFrontから見られないことです。試しにOperaもインストールしてみたのですが、どうやらOperaも駄目っぽいです。*2「じゃあ外出時に見られないじゃん」ということになるのですが、実はベータ版である現在でも、携帯電話があれば見る方法はあります。見るだけでなく、新しい予定も追加可能、という。また、予定の持ち出し方法としては「印刷する」という手もあります。次回はこのへんの「外出時の使い勝手」を忘れないうちに書き留めておこうと思います。

*1:ただ、データに誤りがあれば、思いがけない迷惑をかける可能性もあります。それを考えてしまうと、公開がためらわれる、という気持ちにもなってしまいますよね。

*2:pdaXromとかの代替OSでFireFoxとかならいけるのかなあ。でもLinuxわかんないしなあ。XQTとかじゃ駄目なんでしょうか。教えて偉い人