覚えられませんっ

元「覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録」。遅ればせながらブログ移行してみた次第。

リナザウ(SLC-3000)を買っちまった俺

愛用のPocketPCGenioが突然沈黙した。クレードルに刺しても充電が開始されない。サポートに電話すると、いかれてるのがバッテリーなら6000円程度、基盤なら30000円程度かかり、加えて往復の送料が2205円、技術料が6300円かかるという。俺はこいつが結構気に入っているので、バッテリー交換ですむのなら修理に出したいところだが、基盤だとどう考えても新品を買った方がいい。ところが見積もりまででも6405円かかるそうなので、ええい新品購入だ、と決断した。
どうせ買い換えるならGenioに俺が感じていた不満を解消してくれる製品にしたい。つまり

  1. キーボードがついている
  2. それなりの速度でWebサイトをブラウジングできる

の2点をクリアした製品を選びたい。Genioの手書き認識はかなり優秀だったと思うが、キーボードの入力スピードとは比較にならないし、GenioではPocketIEがあまりにもあんまりなので(どうあんまりかあんまりよくわからないだろうがそこは貴兄の神のごとき洞察力で察していただきたい)、テキストブラウザ(QBrowser)を使っていたが、やはりできればフルブラウザでいきたいものである。
現在PocketPCは解像度640x480の機種が手にはいるし、PocketIEも良くなってるようだから、2は金を出せば解決できそう。しかし、1はPocketPCにこだわる限り解決不能。シグマリオン3くらいしか選択肢がない。俺の通信カードはエッジなので、シグマリオンは対象外。*1うーん、どうする。悩みながら眠りにつくと夢枕に口に血まみれのペンギンをくわえた恐竜がたった(嘘)。そうだ。リナザウ

SLC-3000

EPWING辞書について - 覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録で書いたように、俺は辞書好きである。当然Genioでも512MBのSDにEPWING辞書を入れ、Buckingham EB Playerで引いていたのだが、これだと最低限の辞書しか入らない。やっぱHDDでしょ、ってことでSLC-3000を選ぶことにした。ネット通販で速攻で購入し速攻で銀行振り込みし速攻で送ってもらい、翌日には俺の手元に届いた。
ふっふっふ。当分カスタマイズ三昧を楽しめるぞ、とほくそ笑む俺であったが、俺には「リナ」の部分はどう考えてもいじれないだろう。明らかに無謀でありザウルスは購入3日でお亡くなりになりもううんともすんとも言わないザウルスの骸を抱きしめて慚愧の涙をたぷたぷ流すのは目に見えているのだ。「ザウ」の部分だけで遊ぼうね、ぼく、と自分に言い聞かせ、お約束をさせる俺であった。

前途多難

さて、セットアップであるが、もうこっから俺はいきなりけっつまずいた。コンピュータを15年もいじっててこんなところでけっつまずくのは俺くらいかもしれないが、PCにインストールしたIntellisync for ZaurusでOutlookと同期させようとしたところ、最初に「環境設定」をしなければならないのだが、そのためのソフトが起動できない。Zaurus Driveはちゃんと見えているから接続はできているのだが。しょうがないのでアンインストール→再インストールしようとすると、ログファイルがねえ、とほざいてアンインストールできない。サポートに電話したが全く聞いたことがない現象だ、といわれた。俺の経験上ログがないといわれてアンインストールができない場合、プロンプトからCDコマンドで移動してアンインストーラーを起動するとうまくいくことが多いので、アンインストーラーの実行ファイルのありかを聞いたがそんなものはないという。しょうがないからアンインストールせずに上書きで強行突破。何とか起動できた。サポートのお姉さんは「不安定なようですのでWindowsの再インストールをおすすめします」。あんたんとこのソフト以外みんな安定して動作してるんですが、といいたかったがたいへん美しい声のご令嬢であらせられたのでおとなしくはいはいといって電話を切った。*2

標準ソフトの出来はまずまず

SLC-3000にはMS-Officeとの連携を便利にするソフトがいくつかプリインストールされている。Outlookと同期ができるスケジューラー・ToDo・メーラーなど。また、ワードのファイルが開けるHancomWord、エクセルのシートが開けるHancomSheetも付属している。この中でメーラーは相当評判が悪いようだが、俺はPDAでメールを扱わないので関係なし。
他のソフトに関してはまずまず無難な使い心地だと思う。Genioの狭い画面では事実上エクセルのシートなんて見られなかったが、SLC-3000では一応実用になる感じ。ただ、開くのに時間がかかる。MS純正のソフトじゃないのでしかたがないとは思うが、ちょっとストレスあり。
標準ソフトでなんといっても良いのは「マルチメディア辞書」である。SLC-3000の辞書は独自形式ではなく、EPWINGなのだ。デフォルトで「広辞苑第五版」と「ジーニアス英和・和英辞典」(英和は第三版、和英は初版らしい)が入っている。無難な選択でおもしろみはないが、MSのブックシェルフ(何で新明解?)に比べれば遙かにまし。そしてここに自分でEPWING辞書を追加できる仕様になっている。ebz形式の圧縮した辞書でもOK。俺はBuckingham EB Compressor(現在は配布されていない)のレベル3で圧縮した以下の辞書を入れてみた。*3

  • 英辞郎(書籍版のCDをEBStudioでEPWING化)
  • PCSucces版 Super日本語大辞典(「Super日本語大辞典Toolkit」にてEPWING化)
  • PCSucces版 マイペディア(「マイペディアツールキット」にてEPWING化)
  • 電子ブック版 日本大百科全書
  • 研究社 新編英和活用大辞典
  • システムソフト版 ロイヤル英文法(dessed11にてEPWING化)
  • Cobuild English Dictionary Version3.0(CobuildConv.rbにてEPWING化)

(これらの変換ツールはEB series support pageで入手した。今でもすべてが入手可能かどうかは定かでない。)
「学研漢和大字典」で親字が表示されない、筆順のビデオが再生できない、などの問題はあるものの、全部ちゃんと認識して、いちおうふつうに使える。
コンピュータだろうとPDAだろうと、プリインストールの辞書ソフトでこれだけ応用が利くものにお目にかかったのは初めて。これはほんとに偉い、すばらしい、と思う。

例によってオンラインソフトを探し始める俺

PocketPCでも同じことだが、デフォルトのザウルスには非常に制限が多く、触ることのできないディレクトリがたくさんある。購入してまもない印象だけなので大間違いかもしれんが、俺がふれてはいけない「リナ」の部分が一番ベースにあり、そこにQTopiaというGUIが被さっていて、「ザウ」がその上で動作している、って感じか。したがってQTopiaから下に潜らないオンラインソフトなら俺でも何とか使えそうである。そんなわけで定番といわれるオンラインソフトをいくつかインストールし、いじってみた。長くなっちまったのでその件に関しては次回。

*1:方法はあることはあるらしいが。http://www.tozenso.com/sigmari/column/side_sig3_n401c.html参照。

*2:クラスメートが昨夜みた夢の話くらいどうでもいい話であるが、俺の女性の好みは一に肌の美しい女性、二に声と言葉遣いの美しい女性である。ほんとにどうでもいい話でいちいちこんなこと注にするんじゃねえよって感じですねごめんなさい

*3:ディレクトリ構成が複雑でとまどってしまったが、\home\zaurus\documentsの下にdictというディレクトリを作成し、その下に辞書をコピーすればよい。\home\zaurus\documentsはZaurus Driveのルートにあたるディレクトリなので、Zaurus Driveから直接操作できる。