覚えられませんっ

元「覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録」。遅ればせながらブログ移行してみた次第。

「デジタル手帳」の仕事術”^^;;”-黎明編-

手帳、けっこうブームですね。今年は一気にバーチカルウィークリーを採用した手帳が増えてるみたい。10年以上前からウィークリーはバーチカル、と決めていた俺としてはお前ら今頃気がついたのかよといいたいところではあるが、選択肢が増えたのは非常によいこと。あとはバインダー式手帳のウィークリーにフランクリン方式の「1週間4ページ」が増えてくれるといいと思う。(リナザウ(SL-C3000)とシステム手帳(フランクリン)を使い分けたい俺 - 覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録参照)
とかいいながら、俺個人は来年の手帳はもう買わない。去年の今頃購入した高橋書店の手帳(2006年版手帳やメモについて考えた-その1 - 覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録参照)をポイして以来、手帳業務を99%デジタル化したのである。このところ手帳の本が出版ラッシュであるが、すべてアナログ手帳に関するもので、デジタルものがない。ハードウェアやソフトウェア個々に差異があるので、汎用的なマニュアル本が作りにくいからだろう。しかし、以前はアナログ手帳派であった戸田覚氏が、今年出版された「できる人のスーパー仕事術」*1では「コンピュータの進化は、完全に紙の手帳を超えたと断言できる」と書かれているとおり、本気で仕事の能率を考えていくならば、もはや手帳はデジタル化すべきだ。そこでちょっと気合いを入れて『「デジタル手帳」の仕事術"^^;;"*2』というのを書いてみたい。俺の使用しているのはOutlook+リナザウ。機種依存したネタも多くなってしまうが、汎用的な部分も存在するし俺のつたないやり方がわずかでも手帳のデジタル化をお考えの方の参考になれば望外の喜びである。

手帳の構成要素

手帳といえばほとんどスケジューラーと同義、といえよう。「来年の手帳を買う」と言えばすなわち来年の日付の入ったスケジューラーを買う、ということだ。もっとも基本的な手帳はこのスケジューラーにメモ欄とアドレス帳が附属する。最近ではTODOリストにあたる欄が作られているものも多い。ここまでの「スケジューラー」「メモ」「アドレス」「TODO」に何を加えるか、を手帳屋さんは考える。最近ではここに「夢」をくわえるのが流行。『超整理手帳』はA4書類との連携、A4反古をメモ用紙にできるお得感。『ほぼ日手帳』は4ミリ方眼による絵日記的要素、遊びがあって自由なびっくりハウス的放課後の部室感。*3
これらはあくまで「ウリ」であって、商売しようってんじゃないんだから俺らは基本を充実させることを考えればいい。すなわち

      • ダブルブッキングとか忘れてたとかのトラブルが起こりにくいスケジューラー
      • すばやく書けてすばやく検索確認できるメモ
      • 電話やファックスなど通信機器と連携しやすいアドレス
      • 居座り案件が出にくく、スキマ時間を活用しやすくするTODOリスト

を実現させたいわけだ。
このうち、アドレス機能についてはすでにデジタル化されている方がほとんどだと思う。アドレスをデジタル化した時に困るのは「修正記録が残らない」ことくらいだろう。それだって修正の際に古いものをコピーして残しておくようにすればよいだけである。したがってアドレスに関してはここでいまさら取り上げる必要はないと思う。「スケジューラー」「メモ」「TODO」の3点に関して、デジタル化のメリットとどうやってデジタル化していくか、俺なりに考えたことを記録していくことにする。

デジタル手帳のハード面

絶対に必要と思われるもの。キーボードのついたPDA。キーボードつき以外はたぶん駄目だと思う。PDA黎明期のハードが成功を収められなかった最大の原因は、手帳からの発想で手書き入力にこだわってしまったことだろう。俺が手帳をデジタル化できたのは、キーボードのついたリナザウSL-C3000)を購入したおかげである。あまりによいので「これが壊れたらどうしよう」という不安が募り、以前半ば冗談でSL-C3000をもう一台購入して保存しておこう的なことを書いた俺であるが、実は本当にもう一台購入してしまった。自分でもなぜだかよくわからないのだが、3100とか3200には食指が動かない。3000じゃなきゃイヤ。なんなんだろうな、この感じ。恋?
なお、キーボード搭載の圧倒的なアドバンテージがあるにもかかわらず、リナザウのPIMはなぜかスタイラスを併用するデザインになっている。キーボードだけでさくさくと操作するためにはQualendarをインストールする必要がある。
で、あとは母艦が必要だが、可能ならマルチディスプレイにしたい。Outlookにしてもオンラインのスケジューラーにしても、全画面表示しておきたいからである。最新のCPUよりもグラフィックカードよりも、2台目のディスプレイを買うべきだと俺は思う。
母艦で走らせるソフトは、同期を考えれば選択肢はOutlookしかなくなるだろう。俺はメーラーとしてのOutlookははっきりと嫌いであるが、PIMすなわち手帳ソフトとしては使うほどによくできていると感心する。紙の手帳からの発想では「使いにくい」と感じた部分が、デジタルな発想ができるようになるにしたがって「なるほど」となる感じ。
Outlookはほんとは分類項目が色分けできる2007が使いたいのだが、ベータ版ということもあり重いし、リナザウとのメモの同期で本文が消失したことがあったので、2002に戻した。工夫すればこれで十分。軽いしね。

次回は「スケジューラー」

そんなわけで、次回は「デジタル手帳」の仕事術"^^;;"-スケジューラー編-。おそらくアナログからの脱却がもっとも難しい部分である。

*1:しかし何でこういうタイトルかなあ。俺ならこの本のタイトルを人前で口にできないぞ。でも、内容は抜群です。この手の本では戸田氏の著作が使えるアイディアが一番多いのでは。

*2:顔文字まで含めて正式名称ということで。山根一眞氏に叱られそうなので。

*3:俺は一貫して帰宅部だったので、この感覚がどうにも駄目。ごめんなさい。