覚えられませんっ

元「覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録」。遅ればせながらブログ移行してみた次第。

インスタント・ポチエス-関連付け版-

まずは遅ればせながらお礼を

ポチエフに挑戦中 - 覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録での「簡易ファイラ版」の「アイコンを表示しているとOpenができない」という不具合はVer.F_1.14で修正してくださった。サクラさんありがとうございました。また、はてなダイアリーさんから励ましのトラックバックをいただき、身に余りまくる光栄であります。いつも読ませていただいています。ソフトウェアのみならず音楽やサッカーまでも俎上に上げられる博識ぶり、ほぼ毎日欠かさず更新なさっている勤勉ぶり、見習いたいあやかりたい。
ともかくもこれで俺のポチエス5への移行には一片の問題もなくなり、邪魔者はただ「色々設定を書き換えるのが面倒だなあ」というおのれの怠け心のみとなった。意志の弱い俺にとって「最大の敵は自分自身」なのであるが、この敵も意志薄弱であるがゆえ敵の「やりたくないという意志」もさほど強固ではなく、新ポチエスのアイコン読み込みのスピードが快適、程度の理由で納得したらしく、俺は俺の敵である俺とともにポチエス2→5へのバージョンアップに着手したのであった。

ポチエスファミリーのおおざっぱすぎるご紹介

俺が使い続けてきたポチエス2は、基本的には「拡張子連動起動を便利にするソフト」であったが、応用的にはあまりにも多様な使い方ができるソフトであった。ひとつのプログラムが、読み込むiniファイルや起動時オプションで役割を変える、しかもすべて非常駐で機能する、という玄人好みのソフト。言い換えれば初心者はたぶん何をするソフトなのかをイメージすることすら難しいに違いない。おまけにポチエス2はサンプルのiniファイルが本当に素っ気ないものでありこのiniを読み込んで起動させてもどんなソフトなのかがよくわからず、まずiniファイルを書くことから始めないといけないという「一見さんお断り」ソフトだったのだ。
その点ポチエス5は機能を切り分けてわかりやすくし、別々の実行ファイルに割り当てて、必要な機能のみを非常駐で使えるようにしてある。各実行ファイルごとの機能を初心のかた向けに簡単に紹介しておくと、

  1. 関連付け版「esExt5」
      • 拡張子ごとに複数のプログラムを関連付けし、メニューから選択して開けるようにする。たとえばjpeg画像を、参照だけの時は「画像とファックスビューア」で、編集したい時は「ペイント」で開けるようにするなど。ウマー度星みっつ。
  2. ランチャ版「esLnh5」
      • メニュー型のプログラムランチャー。ウマー度星ひとつ。初心者向けのランチャならもっとわかりやすく便利なものがたくさんあると思う。
  3. 簡易ファイラ版「esFlr5」
      • 任意のフォルダ以下を階層表示してくれる。コピーや移動などのファイラとしての機能もあるが、階層を辿りすばやくフォルダを移動して任意のデータファイルやフォルダを開く、という使い方だけでも十分に便利だと思われる。ウマー度星ふたつ。
  4. URL関連付け版「esUrl5」
      • Webページ内のリンクを拡張子関連付け実行する。リンクを解析してダウンローダーと連携させるような使い方も可能であるが、俺には不要。現在のページを別のブラウザで開くとか、2ちゃんねるの掲示板を専用ブラウザで開き直す、あるいは現在のページのキャッシュを開くとか翻訳ページに投げるとかいった用途でも使え、俺にはそれだけで十分ウマー度星みっつ。
  5. ウィンドウ関連付け版「esSel」
      • 今のところ使ってないので紹介不能。menuHackerあたりと連携させると便利なのかも。

以上がポチエスの基本ソフトである。他に補助ソフトとして、

  1. クリップボード書き込み「esClip」
  2. コピー・移動「esCopy」
  3. テキスト貼り付け「esPst」
  4. 拡張子フィルタ「esFilt」
  5. テキスト参照「esText」
  6. ダウンロード「esDL」

がある。俺はesPstしか使っていない。このソフトは登録した定型句の中間一致によるインクリメンタルサーチが可能(これ、かなり引きがあると思う)なテキスト貼り付けソフトである。他のソフトに関してはサクラさんとこに直接足をお運び下さい。ポチエス関連は説明を読んだだけではどんなソフトかまずわからないので、ダウンロードして使ってみることが必要だと思われる。

関連付け版ポチエスの設定

ポチエスの設定はすべからくiniファイルの編集から。ここでは全国数千万の面倒くさがり屋のために皆様の代表として面倒くさがり屋の俺が面倒くさがりながら設定したiniファイルを公開しつつお話をすすめていきましょうと。
今回は拡張子関連付け版esExt5の設定ファイル(標準ではesExt5.ini)。現在配布サイトに置かれているesExt5117.lzhに同梱されている_esExt5.iniを編集し、_をとって別名保存してやればよい。このファイルには、必ず設定しておくべき3つのセクションがある。アプリケーション全体の動作を設定する「基本動作設定」のセクション、拡張子ごとの関連付けを設定する「関連付け設定」のセクション、そして関連付けされていない拡張子の動作を設定する「例外拡張子の設定」のセクションである。セクションごとに分けてiniファイルを貼っていきますね。余計な負担をかけないよう、軽い使い方ならいじる必要のないところはいちいち触れませんのでよろしく。

「基本動作設定」セクション
;基本動作設定
;
[system]
;@dlm= | 
;これは区切り文字の設定。ShorterLauncherなどを併用する場合は統一しておくといいかも。かならずiniファイルの先頭に記述する必要がある。
@param
	%soft% | C:\Program Files\software 
;長いパスなどを書かなくてすむよう、特定文字列をマクロ変換する指定。%soft%\Afx=C:\Program Files\software\Afxってことね。
@menu=mouse
;メニューの出現位置を指定。コマンドラインオプションでも指定可能。このままだとマウス位置に出現する。他にx,y座標で任意の位置に出したり、直前にアクティブだったプログラムの画面中央に出したりできる。
@icon
;アイコンを表示するかしないか。しないなら前に;を付けてコメント行にする。icon=32などとすれば大きさも指定できる。
;@font=MS UI Gothic,13
;@len=
@ext2=esExt_second.ini
@editor=%soft%\VxEditor\VxMain.exe
;@dist=500,0
;@context=1
;エクスプローラのコンテキストメニューを挿入するかしないか。0は表示しない(デフォルト)、1はサブメニューに表示、2はメニュー第1階層に直接表示。
@mark=0
%end
「関連付け設定」セクション(フォルダの関連付け含む)
;ここから関連付け設定
[folder]#
;フォルダの関連付け。#は「すべてに関連付け」(後述)から除外する事を示す。
C:\WINDOWS\EXPLORER.EXE | エクスプローラ(&e)
> /e, "%M"
;基本的には2行ひと組でアプリケーションを登録する感覚。1行目が「実行ファイルのパス」区切り文字「メニューに表示する名称」、2行目が>を先頭にしてオプションを記述。引数にはマクロが使える。%Mは複数ファイルをまとめて引数にする場合。
C:\Bin\FileUT\Afx\yaafxcmd.exe | あふ左(&l)
> -l"%P"
;%Pはファイル(フォルダ)のフルパス。
C:\Bin\FileUT\Afx\yaafxcmd.exe | あふ右(&r)
> -r"%P"
C:\Bin\Env\DialogSetter\DialogSet.exe | DialogSetter(&d)
;単にファイル(フォルダ)を引数とするだけで他にパラメータが不要ならオプションの行を記述する必要はない。
	+++
;+から始まる行は縦セパレータ、-から始まる行は横セパレータ
C:\Program Files\kwic\Kwic.exe | KWIC(&K)
> /name=%X /pat=*.* /subdir=1 "%P"% | ファイル名を検索(&f)
> /search=%X /pat=*.* /subdir=1 "%P"% | 文字列を検索(&g)
;ひとつのアプリケーションをオプションを変えて実行したい場合は、オプション行のみを2行以上にすれば階層化して表示してくれる。オプション行にも区切り文字のあとにメニュー表示名称を付加できる。%Xはダイアログボックスを出してパラメータを入力できるマクロ文字。ここではKWICに検索したい親フォルダを渡し、ファイル名や文字列をダイアログを出して入力できるようにしている。
C:\Bin\FileUT\FileSeeker\FileSeeker.exe | Fileseeker(&s)
> /start:%P /subdir:yes /keyword:%X /style:"result"
C:\Bin\Graphics\Vix\ViX.exe | Vixで開く(&v)
	+++縦セパレータ挿入
C:\Bin\Music\foobar2000\foobar2000.exe | Foobar2000(&f)
C:\Bin\Music\STEP\SuperTagEditor.exe | このフォルダのタグを編集(&t)
	+++縦セパレータ挿入
C:\Bin\Launcher\PochiS5\esFlr5.exe | .S簡易ファイラでメニュー表示(&.)
> /#m=0,0 "%P"
%end
;ひとつの拡張子の終わりには必ず%endが必要。

[.txt][.ini][.bat]
C:\Program Files\HIDEMARU\HIDEMARU.EXE | 秀丸で開く
C:\Bin\Editor\Sakura\sakura.exe | サクラエディタで閲覧
> -R -WX=0 -WY=0 "%P"
C:\Program Files\HIDEMARU\HIDEMARU.EXE | 秀丸(書き込み禁止)
> /r "%P"
C:\Program Files\HIDEMARU\HIDEMARU.EXE | 秀丸(閲覧モード)
> /b "%P"
	+++縦セパレータ挿入
C:\Program Files\Microsoft Office\Office10\EXCEL.EXE | エクセルで開く
C:\Bin\Editor\勝手にHTML変換\khtmlcnv.exe | HTMLに変換
C:\Bin\FileUT\Gettext\getText.exe | 内容をクリップボードにコピー
> "%P"
%end

[.csv]
C:\Program Files\Microsoft Office\Office10\EXCEL.EXE | エクセルで開く
C:\Program Files\HIDEMARU\HIDEMARU.EXE | 秀丸で開く
%end

[.ico]
C:\Program Files\aicon\aicon.exe | @アイコン変換
	+++縦セパレータ挿入
;拡張子の終わりにわざと%endを入れないと、次の拡張子に関連づけられたアプリケーションもメニューに出せる。この例によれば、[.ico]の拡張子を持つファイルでは後続の[.jpg]などに関連づけられたVixやIrfanViewerもメニューに出せる。
[.jpg][.jpeg][.bmp][.gif][.tif][.png]
C:\Bin\Graphics\Vix\ViX.exe | Vix
> /v "%P"
C:\Program Files\IrfanView\i_view32.exe | IrfanViewer
C:\Bin\GRAPHICS\Jtrim\JTrim.exe | JTrim
C:\Bin\Graphics\Tokikaze\Tokikaze.exe | 疾風
C:\WINDOWS\system32\mspaint.exe | ペイント
%end

[.exe]
@system
 | 実行
C:\Program Files\Lhaz\Lhaz.exe | Lhaz(&L)で書庫内閲覧
> /v "%P"%|書庫内閲覧(&V)
%end

まあ、他にも設定してある拡張子はいくつかあるのだが、こんなもんで勘弁してください。

「例外拡張子の設定」セクション

地味だけど大切。なんのためのものかというとポチエスで設定されていない拡張子をシステムの関連付けで開くための設定。これが設定されていないとポチエスに関連付けを設定していないファイルを開くことができなくなってしまう。

;例外拡張子の設定
[.*]
@system
%end
その他の設定

ほかにも「コンテキストメニューの編集」セクションがあったりするが、あまり気にしなくてよいと思う。また、前述の「すべてに関連付け」は、#マークが付けられているもの以外のすべての拡張子でメニューに登場するアプリケーションを設定。俺は設定してないが、サンプルではバイナリエディタStirlingが#を付けた[folder]#以外のすべての拡張子のメニューに登場するわけである。(下記のように設定されている。)

;ここで設定されている'#'マークを除くすべての拡張子に関連付け
;
[all]
+++すべての関連付けメニューにセパレータ
{&all
	%soft%\Stirling\Stirling.exe | &Stirling
}
%end

まあ、やはり肝は拡張子別設定の部分。これにはまり始めて「お、これあるといいじゃん」「これもたまに使うかな」と便利なツールをあれもこれもと登録し始めると貴方も立派なフリーソフトオタの仲間入りとあいなるわけであります。