覚えられませんっ

元「覚えらんない人のためのオンラインソフト備忘録」。遅ればせながらブログ移行してみた次第。

文具としてのコンピュータを考える(1)-筆記具と付箋紙

俺はちょっとした手帳マニアで、山根一眞氏が火をつけたファイロファックスブームの頃から手帳にはこだわりを持っている。当時28000円もしたファイロファックスの3分の4インチ径リングの「グランド」を買ってリフィルをパンパンに詰め込んで悦に入っていた。今考えると本当にアホなことだが。
もちろん手書きのよい点は多々あるのでいまだにシステム手帳(フランクリン)は使っているが、現在では当時グランドに詰め込んでいたよりも遙かに多くの情報がPDAに軽く入ってしまい、母艦との同期もクレードルに刺すだけでOK。さすがに俺も住所録をはじめとするおおかたの情報はデスクトップパソコン+PDAで管理するようになっている。この年末は俺がコンピュータを文具としてどのように使っているかを記録しておこうと思う。ハードウェア的な面は興味もこだわりもあまりないので、あくまでソフトウェアを中心に記述していく。

筆記具→キーボード+IMEマイクロソフト最安キーボード+ATOK17

キーボードにはこだわりはない。強いていえば「ふかふか」よりも「カチャカチャ」が好み。IMEはもともとWX使いであったが、WindowsXPからATOKに乗り換えた。ATOKは変換オンとオフを別々のキーに割り振ることができないので、「紙2001」のおまけ機能を使って変換オンを「変換」キーに、オフを「無変換」キーに割り振っている。日本語入力をする場合はまず「変換」を押し、そうでない場合はまず「無変換」を押す。現在日本語入力がオンなのかオフなのかを確認する必要がないのがよい。キー割り当てはもちろんWXスタイルをベースに少々カスタマイズしてある。F10(WXの単漢字変換)に特殊辞書を全部ぶち込んだ辞書セットを割り当てている。WX時代はバリバリにカスタマイズしていたが、今はおとなしいものである。「若けえ頃は無茶したもんだが」っていうか頭がぼけてきたのでカスタマイズしてもキーが覚えられないのだ。
IME関連のフリーソフトはひととおり試してみたが、常駐させてまで使う必須のソフト、ってのはお目にかかってない。

メモ(付箋紙)→付箋紙ソフト=ClockLauncher

メモは2種類ある。目につくところに貼っておきたいものと、今は目の前になくてもいいがあとで検索に引っかけたいものである。前者は付箋紙ソフト、後者は紙2001とかメモ鉄、TOMBOなどの「1用件1テキストファイル」型のメモソフトが適している。AgendaやEmemopadもよいソフトだが、これらは基本的に独自データファイルである。PDAとの連携を考えたり、あとでデータベース化することを考えると、できるだけ早いうちに「1用件1テキスト」型にしておく方がよいと思う。
さて、俺は付箋紙ソフトとしてはClockLauncherの付箋紙を使っている。もっともよいのは新規メモを作る場合のホットキーが環境に合わせて変えられる点。たとえば俺はマルチディスプレイ環境なので、たいていの付箋紙ソフトではキーボードで新規メモを出すと画面中央すなわち2つのディスプレイにまたがって表示されてしまうのだ。ClockLauncherでは様々なキーに新規付箋紙を割り当てられるし、マウスゼスチャーに割り当てることも可能。俺はデスクトップダブルクリックに充てている。これならマウス位置に新規メモを出せる。付箋紙ソフトもいろいろ試したが、「すばやくメモして、デスクトップに見えるように貼っておく。いらなくなったらはがす」という用途であれば、ClockLauncherの付箋紙が一番だと思う。ClockLauncherには他にも様々な機能があり(俺がランチャを捨てたわけ(2)参照)、常駐ソフトはなるべく少なく、という観点から見てもおすすめである。なお、「付箋メモ設定」で「削除した付箋をログへ保存」にチェックしておけば、一度はがした付箋の内容を保存しておくことができる。
一方、付箋紙ソフトにスケジューラーというかリマインダーの役割を兼ねさせたいという場合もあるだろう。時間がきたら付箋紙が現れて教えてくれる、という。この用途を考えているのならClockLauncherの付箋紙は対象外。Noticeを使うとよい。歴史のあるソフトであり、定期スケジュールへの対応を含めよく練られていると思う。

いずれにしても付箋紙ソフトは「後で利用する」ことはあまり考えない方がよいと思う。俺の知るかぎりデータベース化できるような付箋紙ソフトはない。以前Outlookのメモをデータベース的に使うアイディアを紹介している本を読んだことがあるが、「本気か」と思った。数が何千という単位になったら管理し切れるものではないように思う。メモのデータベース化を考えるのなら、前述の「1用件1テキストファイル」式で、それも事実上「紙2001」を使うしかないんじゃないか、という事柄を次回は書いてみようと思う。